症状 |
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●顔色が悪い | ●疲れやすい | ●頭痛 | ●めまい | ●動悸や息切れ | ●耳鳴り | ●口角炎 ●(口の端が荒れて、切れて痛む) | ●スプーン状爪 ●(爪の中央部分がへこむ) | ●舌炎 ●(舌の表面が薄くつるつるになり、食物がしみる) | ●異食症 ●(幼児でみられ、普通は口にしない泥、粘土、氷などを食べる) |
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貧血の種類 |
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貧血は、原因によって次のような種類に分けられます。
- 再生不良性貧血
骨髄で赤血球をつくる機能の低下によって起こる貧血
- 悪性貧血
赤血球をつくる材料となるビタミンB12、葉酸などの欠乏で起こる貧血
- 溶血性貧血
なんらかの原因で、赤血球が壊れるために起こる貧血
- 鉄欠乏性貧血
赤血球がつくられるためには、鉄とたん白質が必要ですが、体内の鉄やたん白質の不足によって起こる貧血
これらの中で最も多いのが、鉄欠乏性貧血です。
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原因 |
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鉄不足の原因として● | ダイエットや偏食などによる鉄の摂取不足 | ● | 胃腸に障害があり、鉄が吸収されにくい | ● | 鉄の需要増大〜成長期、妊娠、激しいスポーツなどは、鉄は通常よりも多量に必要とされます。 | ● | 鉄の排泄の増大〜月経や痔、消化管からの出血(胃・十二指腸潰瘍、胃がん、大腸がんなどによる)によって鉄が排出され、鉄不足になります。 | ● | 牛乳の多飲〜原因は不明ですが、牛乳を毎日500ml以上飲むと腸管からじわじわと出血し、鉄欠乏性貧血になることがあります。これは、乳幼児から中・高校生にまれにみられます。 |
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予防 |
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- 食事は規則正しく摂る
- 栄養のバランスがとれた食事を摂る
- 鉄の多い食品を積極的に摂る〜レバー、海藻、かき貝、あさり、緑黄色野菜(にんじん、小松菜、ほうれん草など)
- たん白質とビタミンCの多い食事を摂る〜ヘモグロビンはたん白質と鉄から出来ているので、鉄ばかりでなくたん白質も摂る必要があります。また、ビタミンCは鉄と一緒に摂ると吸収を良くします。
・たん白質の多い食品〜魚、肉、牛乳、卵など ・ビタミンCの多い食品〜緑黄色野菜、果物など
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治療薬 |
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食物からだけの鉄では間に合わない時は鉄剤が必要になります。以前は鉄剤を飲むと、胃腸障害が起こることがありましたが、現在では吸収されやすいように工夫されています。鉄剤を飲むと、貧血の症状が良くなりますが、貧血になるということは、体に貯蔵してある鉄分も使い果たしているので、その分も貯蔵しなければなりません。ですから薬を勝手に飲み止めることなく、医師の指示に従うことが大切です。
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