■ | 急性緑内障(閉塞隅角緑内障)
前房が狭いために隅角が狭くなり、房水の流れが悪くなって急激な眼圧上昇が起こり、視神経が侵されてしまいます。夜、電灯の周りに虹が見えたり(虹輪視)、激しい頭痛や眼の痛み、視力障害、吐き気や嘔吐などの症状を起こします。(緑内障発作)。放っておくと数日で失明することもあります。遺伝的な面が強く、中年の女性に多く発症します。
隅角を狭くする原因となる虹彩にレーザーで小さな穴を開けて、房水のバイパスを作り、流れを良くします(虹彩切開)。
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■ | 慢性緑内障(開放隅角緑内障)
急性の場合とは異なり、隅角は正常で、強い自覚症状は無いのに視野障害、視力障害が徐々に進行します。眼圧値で正常値を超えるものを原発開放隅角緑内障、超えないものを正常眼圧緑内障と言い、後者は体質的に視神経が眼圧の影響を受けやすかったり、眼圧の水準が低いために発症することが原因とされています。
●点眼薬/房水の排出を促す、房水の産生を減らすなどの薬で眼圧を下げます。薬の濃度の低いものから使用し、2種類以上の薬を併用することもあります。最近は、縮瞳作用の無い点眼薬も多く開発され、日中の仕事に差し支えることも少なくなりました。ただし、気管支喘息や重い心臓病の場合には使えない薬もあります。点眼後は、目頭を2〜3分指先で軽く押さえ、薬が全身に行き渡らないようにします。2種類以上の薬を使用する時は、5分以上間をあける、点眼順序を医師の指示通りに守ることなどが大切です。 ●内服薬/点眼薬のみでは不十分な効果が得られない時は、房水の産生を抑える内服薬を併用しますが、尿路結石などの副作用があるため長期的には使えません。
薬のみで不十分な場合、房水の排出路であるシュレム管の詰まりをレーザー照射して取ります。それでも眼圧が下がらない場合は、シュレム管を切開して房水の流れを良くします。
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■ | 先天緑内障
先天的に隅角発育不全があり3才以前に発現します。
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■ | 続発緑内障
ぶとう膜炎などの眼の病気や薬の副作用によるものです。
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