● | サルモネラ
汚染源として、ブタ、トリ、ウシなどの食肉、乳製品、卵などを生や過熱不足のまま食べた場合に食中毒が起きやすく、特に、鶏卵によるものが多発しています。 日本では魚介類が原因の腸炎ビブリオの食中毒が圧倒的に多かったのですが、食生活の欧米化により、現在最も多いのがこの菌による食中毒です。 この菌は寒さや乾燥に強い性質を持っています。中毒症状は、半日から2日後に吐き気やけいれん性の腹痛が起こり、このあと下痢、38℃前後の発熱、嘔吐などが生じます。
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● | 腸炎ビブリオ
この菌は海水に生息し、海水温が高くなる6月から9月にかけての魚介類の体表、内臓、エラ等に付着しています。 熱に弱く、塩水を好みますが、真水にはきわめて弱く、水道水などで洗うだけで容易に殺菌できます。中毒症状は、10〜24時間後に急激な腹痛、下痢、嘔吐、発熱などが起こります。
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● | 黄色ブドウ球菌
この菌は健康な人の皮膚や鼻腔から20〜30%検出されるほど自然界に存在していますが、食中毒は、汚染された食物中でこの菌が作り出す毒素(エンテロトキシン)が腸管で吸収されたときに生じます。 汚染源はおにぎり、弁当、おはぎ、ケーキ類など様々ですが殆どの場合、調理者の手指からです。特に、手指に傷や湿疹があったり、化膿している場合は食物を汚染する確率が高くなります。中毒症状は、2〜4時間後に激しい吐き気、嘔吐、下痢、腹痛が起こります。
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● | カンピロパウダー
家畜、ペット類は腸管内に保菌し、糞便などから検出され、これらのし尿に汚染された井戸水なども感染の原因となります。バーベキューなどの肉料理での感染例も多く、熱や乾燥に弱く、低温には強い性質を持っています。
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● | ボツリヌス菌
極めて強い神経毒を有し、発症するとめまいや頭痛、視力低下、筋肉の麻痺による呼吸不全など症状は重く、死亡例もあります。空気を嫌い、酸素の無いところでよく繁殖します。注意する汚染源は、いずし、自家加工した海産物、真空パックされた魚のくん製品や酢漬け等です。しかし、この毒素は熱に破壊されやすく、80℃・30分、100℃・10分の煮沸によって完全に無毒化します。
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● | 病原性大腸菌
大腸菌には様々な種類がありますが、腸管出血性大腸菌「O-157」についてふれます。 O-157は一般の大腸菌とは異なり、ベロ毒素という強力な毒素を出すという性質を持っています。この毒素は直接大腸の組織を破壊し出血させるため、下痢便に真っ赤な鮮血が混ざってくるのが特徴です。また、潜伏期間が3〜10日と幅があることが原因をはっきりさせない要因になっています。
◎O-157の症例(6才女子)
1日目腹痛、39℃の発熱
2日目激しい腹痛、嘔吐、夜血便
3日目受診国立病院へ転送
5日目むくみ
6日目脳障害及び閉尿状態、意識不明
8日目早朝死亡
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