結核の感染・症状 |
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結核は、結核菌に感染することによって起こります。患者さんが咳をした時、結核菌を含んだ痰のしぶき(飛沫)が飛び散り、それを吸い込むことで感染します(飛沫感染)。 食べ物を介して感染することは、まずありません。主に肺に病巣が出来ますが、まれに腎臓、骨髄、脳など肺以外の臓器に感染することもあります。 結核菌に感染しても、必ずしも発病するとは限らず、その人の体の抵抗力が充分であれば 、免疫の働きで結核菌の増殖を抑えることが出来ます。しかし、結核菌は死滅したわけではなく、「冬眠状態」となって何十年も体内で生き続け、病気や加齢によって免疫力が低下した時に再び増殖を始め、結核の発病が起こります。 特に、高齢者、糖尿病や胃潰瘍などの病気のある人、抗がん剤やステロイド薬などの服用で免疫力が抑えられている人などは結核を発病しやすい(ハイリスク・グループ)ので、注意が必要です。 結核を発病すると「咳、痰、発熱(37〜37.5℃くらい)、体がだるく疲れやすい」などの初期症状が現れ、風邪の症状とよく似ています。また、喫煙者では「たばこの吸いすぎ」と軽視しがちです。この様な症状が2週間以上続く場合、受診して検査を受ける必要があります。さらに症状が進むと「痰に血が混じる」「胸が痛い」「体重が減る」などの症状も現れます。
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結核の検査 |
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まず胸部の「エックス線検査」を行い、肺の様子を調べます。次に「痰の検査」を行い、結核菌の有無を調べます。結核菌に感染したかどうかを調べる「ツベルクリン反応検査」では、反応が陰性の場合は結核の予防のためにBCGの接種が行われます。 このほか、病気の進行や炎症の状態を調べるため、血液検査が行われることもあります。
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結核の治療 |
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治療には、抗結核薬をいくつか組み合わせて服用する化学療法が行われます。重症の患者さんは入院が必要ですが、他人に感染させる恐れがなければ、外来で治療できます。 最近では、イソニアジト、リファンピシン、エタンブトール、ピラジナミド、ストレプトマイシンの5種類の抗結核薬のうち患者さんに合わせて、3種類程度を約6ヶ月間服用します。 医師の指示通り服用すれば、殆どの人が治ります。しかし、薬をきちんと飲まないと、治りが遅くなったり結核菌が薬に耐性をもつようになり、薬が効かなくなったりします。自己判断による休薬や、飲み忘れのないように注意しなくてはいけません。
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予防と早期発見 |
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- 規則正しい生活をする。
- 咳や微熱などの症状が長く続いたら、早めに受診する。
- 1年に1度は定期検診を受ける。
- 必要があればBCG接種を受ける。
- 化学予防を受ける。(結核菌に感染したことがわかったとき、発病する前に抗結核薬を半年間服用し発病のリスクを減らす)
- 周囲に結核の患者さんがでたときは、検診を受ける。
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